東京の中学校の倍率
東京など首都圏でで中学受験を考えるときに、志望校を決定する基準となるものの一つが、倍率です。
しかし、この倍率というものがどのように決定されるのか、正確に知っている方は多くないのではないでしょうか。
倍率には、『応募倍率』と『実質倍率』というものがあります。
応募倍率とは、『募集定員に対してどれぐらいの数の人が応募してきたか』ということを示す数字です。
たとえば、募集定員が100人の学校に対して1000人の人が応募してきたら、応募倍率は10倍になります。
一方、実質倍率とは『募集定員に対して、実際の合格者は受験者のうちどれぐらいいたのか』ということを示す数字です。
先程の例の1000人のうち、実際の受験者数が600人で、合格者が150人だったとします。
そうすると、実質倍率は4倍になります。
当然ながら、実際の難易度がどれぐらいなのかを判断するには、応募倍率よりも実質倍率をみる必要があります。
埼玉や千葉などの私立中学のうち、1月に入試が行われる学校では『お試し入試』として受験する人が多いため、応募倍率が10倍、20倍というところも少なくありません。
しかし、その実質倍率は決して高くはなく、合格するのは難しくありません。
一方、東京や神奈川などで2月以降に行われる入試では、応募倍率が低い割に実質倍率が高い傾向にあり、合格する難易度が高いと言えます。
偏差値が同じ学校であれば、実質倍率が低い方が合格する可能性は高くなります。
倍率を見る際にはそれが実質倍率なのか応募倍率なのかきちんと分けて考え、見た目の数字に踊らされないようにするのが大切です。
[執筆者] Y.K(33歳)
都内や静岡、長野などで家庭教師、塾講師をやっていました。(静岡の家庭教師)