東京の中学受験の特徴
大学受験、高校受験に次いで取り上げられる受験、『中学受験』。
しかし、中学受験をする人の数は決して多くはありません。
受験が必要な中学は、私立、もしくは国公立の中高一貫校。
当然、そのような教育機関が少なかったり、メジャーでない地域では中学受験はあまり行われていません。
畢竟、中学受験が盛んなのは東京を中心とする首都圏、京都や大阪を中心とする関西圏、それと高知県など西日本の一部に限られてきます。
中でも、中学受験がごく当たり前に行われているのが首都圏で、塾や家庭教師などに小学生から通っています。
特に東京は私学が多くあることもあり、経済的に余裕のある家の子供は、中学進学の際公立か私立かの選択を迫られ、中学受験に挑んでいます。
しかし、リーマンショックから続く景気の悪化で、中学受験をする子供の数は徐々に減ってきています。
2007年に始まる受験者数の減少には現在でも歯止めがかからず、首都圏だけでも2007年と比べると14%も減っています。
学習塾など受験関係業界では、『受験者全体の数が減っても、難関校など人気校の受験者数は減らない』というのが定説でした。
しかし、そこですら最近は陰りが見え始め、偏差値の低い私学では定員割れを起こしているところも多くあります。
中学受験には、受験費用や進学塾の授業料のみならず、入学してからの学費や寄付金、数々の諸経費など多くのお金がかかります。
よって、家庭や国に経済的に余裕がない場合には、中学受験者の数は増えません。
子供本人が受験を希望しても、経済的な問題でかなえられないこともあるでしょう。
首都圏の中学受験者数が減少していることは、現在の日本の景気の低迷を表していると言えるでしょう。
[執筆者] Y.K(33歳)
都内や静岡、長野などで家庭教師、塾講師をやっていました。(静岡の家庭教師)